この記事では三人麻雀のフリー雀荘で採用されている「関西三麻」の特徴的なルールをわかりやすく解説します。
「関西三麻」とは関西の三麻フリー雀荘で広く採用されているルールです。最近では関東の三麻フリー雀荘でも採用されつつあります。
「関西三麻」は、通常の三人麻雀のルールとは大きく異る部分が沢山あります。
- 5が全部赤ドラ、抜きドラあり(ドラ枚数20枚)
- ツモはドラ表示まで(通常より2~3順多い)
- 四枚使い七対子や大車輪など特殊な役がある
- 沈みウマを採用
などなど、四人麻雀を打っている人だと見慣れないルールもあると思います。
関西三麻の特徴的なルールを覚えてフリー雀荘でも勝てるようにしましょう!
5が全部赤ドラ、抜きドラあり(ドラ枚数20枚)
関西三麻では5がすべて赤ドラになっています。
また抜きドラを採用しているのでドラの総数は
赤ドラ(8枚)+抜きドラ(4枚)+表ドラ(4枚)+裏ドラ(4枚)=20枚
というとんでもない枚数になっています。
ドラの枚数が多いので、数え役満は14翻(通常は13翻)からと決めているお店がほとんどです。
ただでさえ高打点が出やすい三麻ですが、関西三麻だと跳満倍満が四人麻雀の満貫くらいの感覚で出現します。
ドラが多いと言うことは、手作りや役作りをする意味が薄く、とにかくドラをたくさん使ってアガリきることが重要になります。
そのため牌効率や山読みといったスキル、先制リーチを打たれても押し返す能力の差がはっきりと出るルールになっています。
たくさん点数を持っていても一瞬で逆転される可能性もあるので毎局安心できない展開が続きます。
大きい手をバンバンアガリたいという人にはうってつけのルールですね!
抜きドラについて~花牌と北の違い
お店にもよりますが、抜きドラは主に「花牌」もしくは「北」を抜きドラとして採用しています。
多くのお店では花牌を抜きドラとして採用しており、北は共通役牌として扱われます。
- 河に捨てることが出来ない
- 手牌に使うことは出来ない
- 抜くタイミングはいつでもOK
- 抜いた牌がアガリ牌でも嶺上開花はつかない
- 花牌が表ドラの場合抜いた花牌がドラ(ドラ2になる)
抜けば一翻アップなので自分がたくさん抜いているか、相手の抜きドラの枚数で押し引きが変わります。
お店によっては抜きドラを全部(4枚)抜いてアガると役満分の祝儀がもらえるといったルールもあります。
ちなみに抜きドラが花牌と北の場合で微妙に異なる部分があります。
特に北が抜きドラの場合だと花牌を使うよりも回転率がほんの少し変わります。
- 手で使える牌が1種類減るので少しだけ回転が早くなる
- 役牌が一つ減るので鳴きで和了にくくなる
- ホンイツや字一色などの役が少しだけ狙いづらくなる
大きな影響はありませんが、花牌と北でほんの少しだけ違うんだな~とおぼえておけば問題ありません。
祝儀牌について
四人麻雀のフリー雀荘では赤ドラが祝儀牌として採用されています。
ですが関西三麻は5が全部赤ドラなので祝儀牌は採用せず、一発と裏だけのみ、というお店もあります。
関東のお店では赤ドラの代わりに金や青といった特殊な牌を入れて祝儀牌として採用していることが多いです。
また花牌に1枚金牌を入れて、抜いてアガると祝儀がもらえるというお店も多いです。
関東のお店だと祝儀牌を4枚入れたりなど祝儀が動きやすいルールが流行っています。
お店によって祝儀牌の枚数や種類はまちまちなので要チェックですね。
ツモはドラ表示牌の隣まで
通常の麻雀は王牌は14枚残し、ドラ表示牌の4個となりまでツモと決まっています。
関西三麻の場合ツモはドラ表示牌の隣までとなります。
花牌が全て抜いている状態だと、王牌は6枚しか残らない計算になります。
通常のルールより2~3順ツモが多くなるので愚形でもそこそこツモれるようになっています。
また決着がつくのが遅いのでほぼ流局することがありません。
流局が少なく、降りてもツモられることが多いので、自分から積極的に攻めて行く必要があります。
関西三麻で採用されている特殊役
関西三麻では四人麻雀では使われることのない特殊な役(役満)を採用しています。
結構種類があるのでぜひ覚えておきましょう。
四枚使い七対子
文字通り4枚牌があれば対子2つとして扱えるというルールです。
上の手牌は1mが4枚ありますが、東で七対子としてアガることが出来ます。
お店によっては4枚使いの七対子の場合通常の七対子より翻数が増えるといったボーナスもあったりします。
また四枚使い七対子により四人麻雀ではありえない特殊な待ちが発生します。
2sと5s、4pの双ポン待ちですが、1mの場合4枚使い七対子になるため1mでもアガることが出来ます。
たまーにこういう変則待ちが発生するので要注意ですね。
三連刻/四連刻
四人麻雀でもたまに採用されるローカルルールです。
同色で3つ(4つ)連続した刻子を作ることで成立します。
三連刻は2翻、四連刻は役満として採用されています。
三風
東南西北の内、3種類手牌で使うと三風が成立します。翻数は2翻。
大四喜や小四喜の出来損ないみたいな役ですね。
三風もあんまり出ないですが、ホンイツと合わせるとそこそこの打点になるのでごま塩程度に覚えておくといざというときに使えます。
小車輪/大車輪
小車輪はホンイツ七対子、大車輪はチンイツ七対子で成立します。
小車輪が6翻、大車輪は役満です。
通常上の手牌だとホンイツ七対子で5翻になりますが、一翻アップして6翻になります。
偶数になるのでドラが2個あれば倍満になるためそこそこ使える役です。
大車輪は通常タンヤオ二盃口でないと成立しませんが、上のように単純なチンイツ七対子であれば成立します。
四枚使い七対子を採用しているところがほとんどなので、役満の中では比較的狙いやすい役になっています。
マンズ混一色
マンズの混一色は役満として扱うお店が多いです。
字一色にマンズ二種類(1と9)が増えたと考えるのがシンプルですね。
こちらも字一色よりも狙いやすいのでそこそこ使える役満になっています。
流し役満
四人麻雀では河がすべて么九牌(ヤオチュー牌)の場合満貫のアガリとして成立します。
関西三麻の場合は流しの場合は役満として扱われます。
簡単そうに見えますが、ツモが2~3順多い、そもそも流局が少なく流す前に決着がつくことが多いので役満の中ではかなり狙いづらいです。
沈みウマ&トビ賞
関西三麻では順位ウマではなく「沈みウマ」を採用しているところもあります。
沈みウマ
沈みウマとはゲーム終了時、原点(40000点)未満の場合に発生するウマです。
例えば35000点持ち40000点返し、沈みウマ▲10の場合、
Aさん:20000点→素点▲20+沈みウマ▲10=▲30
Bさん:38000点→素点▲2+沈みウマ▲10=▲12
Cさん:47000点→+42
というスコア計算になります。
40000点があるかないかでスコアが±10の差がでるので結構でかいです。
順位は関係なく、トップが取れない場合はどうやって40000点を超えるか。
逆に自分がトップの場合はいかにして相手を40000未満にさせるか、を考える必要があります。
関東では順位ウマと沈みウマを両方採用しているところがあります。
順位ウマ0-▲10-▲20。二着が40000点以上の場合は0-0-▲20
といった感じですね。関東では沈みと順位ウマを両方採用しているためトップのウマの比率が高いという特徴があります。
トビ賞
持ち点が0点ちょうど、もしくは0点を下回った場合「トビ」となり、その時点でゲームが終了します。
さらにトビ賞があるお店だとトビ終了した人は飛ばした人に追加でスコアを支払うようになっています。
トビ賞は祝儀を1~2枚支払う、スコアで▲10をつけるといった方法があります。
トビ賞を採用しているところは箱下精算はなしの決まりが多いです。
しかしドラが多い関西三麻だとトビが発生しやすく、トビ賞も回数を重ねると結構な損失となってしまいます。
ラスのときでもいかにトビを回避するか、逆に自分がトップのときはいかにトビで終わらせるか、を意識する必要があります。
沈みウマと合わせて関西三麻では素点の管理が重要になるのでむやみに押しすぎるとかえって危険です。要注意ですね。
関西三麻の点数計算(点数表)
関西三麻の点数計算は主に「丸取り」を採用しています。
ツモでもロンと同じ点数になるという取り決めです。
最近では符計算は30符もしくは40符固定で計算するため非常にシンプルになっています。
関西三麻では100点棒、500点棒は使用せず、1000点単位で計算するので非常にわかりやすいのもいいですね。
表をご覧になるとわかりますが、ロンの点数と同じなので、親のツモがかなり強いことがわかります。
倍満ツモだと36000点差もつけられてしまいます。ツモがめちゃくちゃ強いルールだということがわかりますね。
昔の関西三麻のお店で採用されているルール
関東の三麻フリー雀荘や最近関西で出来たお店は四人麻雀と同じくアリアリルールが主流です。
ですが昔からある関西三麻のお店では完全先付けやツモ平和がないなど特殊なルールを採用しています。
ここでは老舗の関西三麻のお店で採用されているルールを紹介します。
完全先付け(なしなし)
昔の関西三麻のお店はクイタンなし、方和了なし、後付けなしの完全先付けが主流です。
鳴いて役をつけることが難しいので必然的に門前よりの麻雀になるのが特徴ですね。
後付けなしというのはアガリの際役が確定している状態でないと上がれない、というルールです。
例えば
アリアリルールだと発でアガることができますが、完全先付けの場合はチョンボです。
この手牌は発という役が確定していないので、役牌でアガることが出来ません。
先に発を鳴いて役を確定させないとアガりが出来ない、というのが完全先付けです。ちょっとややこしいですね。
ツモ平和なし
平和の役があるときにツモでアガると平和はつかない、というルールです。
上の手牌だとリーチの場合、「リーチ/ツモ/平和/ドラ3」で跳満になりますが、ツモと平和が複合しないため満貫になります。
平和は符が無いのが定義なので、ツモだと2符つく、だからツモと平和は複合しない、という考えです。
昔の関西三麻では採用されていますので注意してください。
東場はテンパイ連荘、南場はノーテン連荘
関西三麻ではなぜか南場は親がノーテンでも連荘という決まりになっています。
親は降りても続くため、南場では子供がアガらない限り永遠と続くため、子供の立ち回りが重要です。
ダマにしてアガリやすくするといった戦術が求められます。
フリテンリーチなし
関西三麻では基本的にフリテンリーチはなしになっています。
三麻だとリーチが強いため、フリテンにならないような手組みが求められます。
ちなみに関東だとフリテンリーチあり、オープンリーチもありというお店が増えつつあります。
関東と関西ではフリテンリーチのありなしが結構別れているので要チェックしておきましょう。
最後に:関西三麻のルールの特徴を抑えておこう!
以上が関西三麻の特徴的なルール説明でした。
どうでしょうか?四人麻雀しか打たない人の目からは奇抜に見えるでしょうか?
昔からある関西三麻のお店ではこのルールが主流です。
最近関東で流行っている三麻のお店もアリアリルールですが、ドラが多く、祝儀牌が多かったりと、これまた通常の四人麻雀とは大きく異るルールになっています。
関西三麻のルールは高打点が出やすく、最高に楽しいルールになっています!
関東在住の方で関西三麻を打ってみたい!という人は、当ブログでおすすめの雀荘を紹介していますよ!
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